はじめに
テキストはOroz Reta J. and Marcos Casquero, M.-A (eds), Etymologias: Edition Bilingüe, Madrid, 1983. を使用した。Berney, Lewis, Beach and Berghof, The etymologies of isidore of seville, Camblidge University Press, 2006の英訳も参照した。
また本箇所でイシドルスが用いたソースはカッシオドルスの『綱要』(institutiones), 2.4.1である。 以下のサイトでテキストを確認することができる。
https://www.documentacatholicaomnia.eu/03d/0484-0585,_Cassiodorus,_Institutiones_Divinarum_Saecularium_Letterarum,_LT.pdf
翻訳
arithmeticaという名称について
算術は数の学である。'numerus'(数)はギリシア語ではἀριθυμόςと言われる。異教徒の著作の著者は数学に関する諸学問の内で算術を第一のものであるようにした。なぜなら算術はいかなる他の学も必要としないからである。算術の後には音楽と幾何学と天文学が続く。それはこれらの学が存在し存続するためには算術の補助を必要とするからである。
算術の創始者について
ギリシア人の内ではピュタゴラスが最初に数に関する学を書き記したと言われている。その後にニコマコスによってより後半に整備された。ラテン語圏の間では初めにアプレイウス1が、次にボエティウス がそれらの著作を翻訳した。
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哲学者であり『黄金のろば』の著者↩