はじめに
テキストはOroz Reta J. and Marcos Casquero, M.-A (eds), Etymologias: Edition Bilingüe, Madrid, 1983. を使用した。Berney, Lewis, Beach and Berghof, The etymologies of isidore of seville, Camblidge University Press, 2006の英訳を参照した。
サイコロ塔の画像
以下の論文には駒の画像がある。
https://halshs.archives-ouvertes.fr/halshs-02927544/document
Aleaというゲームについては次の論文も参照
https://www.jstor.org/stable/651038
翻訳
『ゲーム盤について』
盤上の遊びであるサイコロ遊び(Alea)はトロイア戦争で暇な際にギリシア人たち、とりわけAleaという名の兵士によって発明された。そしてそのことからこの技は名前を得ている。ゲーム盤はサイコロ塔と駒とサイコロと共に遊ばれる1。
『サイコロ塔について』
サイコロ塔(Pyrgus)はその中をサイコロが通っていくこと、あるいは塔(turris)の形をしていることからそのように呼ばれる。なぜならギリシア人はturrisのことをπύργος (pyrgos)と呼んでいるからである。
『駒について』
駒(calculus, 小石)はすべすべしており丸いことからそのように呼ばれる2。それゆえ小石(lapis brevis)も駒(calculus)と呼ばれる。その小ささゆえに苦労せずに踏まれる(calcare)からである。同様に、駒がそのように呼ばれるのは盤上に並んでいる線をcallis(小道)のように進んでいくのからである。