はじめに
テキストはOroz Reta J. and Marcos Casquero, M.-A (eds), Etymologias: Edition Bilingüe, Madrid, 1983. を使用した。Berney, Lewis, Beach and Berghof, The etymologies of isidore of seville, Camblidge University Press, 2006の英訳を参照した。
翻訳
サイコロ投げについて
サイコロ遊びに熟達した者は望んだ目が出るようにサイコロを投げることができる。例えば6の目を出す。これは彼らにとっては良い目である。一方、「犬」の目を避ける。なぜなら犬は1の目を意味するからである。
駒の動きについて
駒のあるものは秩序立って(ordine)動き、あるものは無秩序に(vage)動く。それゆえ一方はordinarius(秩序立った駒)と呼ばれ、他方はvagus(無秩序な駒)と呼ばれる。しかし、まったく動かされることができない駒はincitus(動かせない駒)と言われる。そこから困窮した人もincitus(どんづまり)と呼ばれる。その人にはこれからいかなる希望も残っていないからである。
サイコロ遊び禁止令について
サイコロ遊びの技からはペテンと嘘と偽誓が決して無くならず、最後には憎しみと財産の損失が生じる1。それゆえ、その悪影響ゆえに、ある時に法律によって禁止された。
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純粋な遊びとしてだけではなく、賭けとしてのゲームも行われたことを示している。↩